コラム
実家・空き家を片付けるためのコツ
- 2022.09.19
- カテゴリ:
不動産相続コラム
世田谷で相続した実家や空家を売却するときによくネックになるのが、家の中に残された残置物です。家具や家電、本や洋服、着物、靴、布団、食器、生活用品、古くなった食料品、アルバム、写真、レコード、仏壇、一度も封を開けていない贈答品、子供のときの作品、賞状、お土産などの思い出の品、ペットボトル、ごみ・・・など、かつて親が住んでいた家の中には様々なものが残っていると思います。
中古の一戸建てやマンションとして売却するときはもちろんのこと、建物を解体する場合でも、こうした家の中の物の処分は原則、所有者の責任と費用負担で行わなければなりません。しかしながら、あまりにも家の中の物が多いと、その片付けや処分が面倒で、売却をする気にもならないという方も多いと思います。
それでは一体どうしたらいいのでしょうか?
私がいつもアドバイスをしている一言
私がいつもそのようなお客様にアドバイスをしていることは「家の中の片付けは一切しなくていいので、とりあえず見に行っていただき、本当に必要なものだけ取ってきてください」という一言だけです。
家の中の片付けを始めると、はっきり言って切りがありません。自力でやれることは限られています。クーラーや暖房器具があればまだしも、空家や古くなった家の場合は、そういった冷暖房機が使えないこともよくあります。そうなると夏の暑い時期や冬の寒い時期は全く作業ができません。気が付けばあっという間に時間が経過していきます。これは本当に無駄な時間です。
そのまま時間が経過していくと、今度は家の中だけではなく、庭の木々も生い茂ってきます。半年間、庭の木々の手入れを何もしないでいると、見た目も悪くなり、売りにくくもなりますし、近隣からもクレームが来ます。
そうなると例えば、売買のために土地の測量に入りたくても、生い茂った植物が邪魔ですぐに測量に入れなかったり、境界の確認で近隣の方と立会いをするときに、境界確認書にスムーズにハンコを押してもらえないことも出てきます・
ですから、売却する予定の親の家を相続した際には、まずはご自身で家の中を見に行ってもらい、本当に必要なものだけを選別する作業だけをして、あと捨てるものは、家の中に全て残したままで、残置物撤去の専門業者さんに処分をお願いするのがベターです。
業者さんに頼むのも一つの方法
業者さんに頼むので、その分の費用はかかります。ごみの日に少しずつ、自分でごみの処分をした方が安くは済むかもしれません。ただそれに費やす時間や体力、労力を考えれば、早く家の中の処分をしてしまい、早期に不動産の売却をスタートして、相続の手続きを完了させてしまったほうが、きっと気持ちもすっきりするでしょう。
ちなみに残置物を撤去する業者さんの中にはリサイクルできる家具や家電、価値のある骨董品などは買い取ってくれるところもあります。また残置物撤去業者さんを入れる前に、地域のリサイクルショップに依頼をして、買い取ってもらえるものだけを先に買い取ってもらってもいいかもしれません。また残された物の中に、価値のありそうなものがあれば、今はインターネットを使って売却をすることもできます。
私のお客様では、家の中の片付けをしていたら、「本の間から昔の一万円札が出てきた。全部足すと何十枚にもなった」という方もいます。また「プレミアのついている記念硬貨が引き出しの奥から出てきた」というような話も聞いたことがあります。捨てようと思っていた薬の缶の中から、お金が出てきたという話もありました。こうなってくると、何でもかんでも一気に捨ててしまうのはもったいないかもしれませんね。
もし時間に余裕がある方は、宝探しだと思って、家の中の片付けをちょっとずつ始めてみてはいかがでしょうか。
ポイント
・家の中の片付けが進まない場合は業者さんに頼んでみる
・宝探しだと思って家の片付けをちょっとずつ始めて見る