コラム
親と同居している家を売って住替える
- 2022.07.28
- カテゴリ:
不動産相続コラム
親から相続した同居している世田谷区の家を売却して、新しい家に住替えたい場合について、考えていきましょう。
住み替えとは
家を売却した資金をもとに、新たな住まいを購入する方法のことです。例えば、今住んでいる家が広い庭付きの築年数の古い一戸建てで、掃除や管理が大変だったり、駅からも遠くてこれから先、住み続けるのに不便な場所であるような場合は、その家を売却して現金化し駅に近くて住みやすいマンションに住替えるような形です。
売った金額の全てを購入物件に充ててもいいですし、もちろん一部を生活費として手元に残しておいても構いません。逆に購入物件の資金で足りない分は住宅ローンで新たに借りる方法もあります。
住替えにかかる費用
住替えにかかる主な費用としては以下のものが挙げられます。
【必ず発生するもの】
◆売却時
・仲介手数料
・契約書に貼付する印紙代
・相続登記費用(相続で取得した場合)
・抵当権抹消費用(負債がまだ残っている場合)
・残置物の撤去費用
【契約条件によっては発生するもの】
・建物解体費用(戸建ての場合)
・確定測量費用(戸建ての場合)
【その他】
・譲渡所得税
◆住替え物件の購入時
・物件購入費用(注文住宅を建築する場合は、土地購入費用+建築費用)
・仲介手数料(※新築物件の場合はかからないこともあります)
・契約書に貼付する印紙代
・所有権移転(または保存)登記費用
・抵当権設定費用(住宅ローンを利用する場合)
・住宅ローン諸経費(住宅ローンを利用する場合)
・火災保険料
◆住替時にかかる費用
・仮住まいの家賃、敷金、礼金、仲介手数料(仮住まいを利用する場合)
・引っ越し代(仮住まいを利用する場合は2回分)
・家具、家電等の購入費用
住替え方法
家を売却し、その売却で得た資金をもとに住替えをする場合は、大きく2つの売却方法があります。1つは、その家に住みながら売却をする方法、もう1つは、一度仮住まいに引っ越しをしてから売却をする方法です。一般的には前者の場合は、家の売却と住替え先の物件の購入のタイミングを同時期に合わせないといけないため、一般の人に向けた売却活動だとなかなか難しくなります。
となると、買主は多少融通が利きやすい不動産会社になることが多いため、売却できる金額は相場よりも低くなります。そのかわり、住替え先物件の購入スケジュールに合わせて段取りをすることができ、売買契約条件も柔軟に対応してもらうことができます。また一般個人よりも確実に売却が完了できる可能性が高いので、あなたにとってはリスクの少ない住替えが可能となります。またしっかりと交渉すれば、仮住まいを用意することなく、一度の引っ越しでスムーズに住替えることができるため、体力的な負担も軽減できます。
もし一度、仮住まいに引っ越すことを考えるのであれば、仮住まいに住みながらの売却活動および住替え物件探しとなりますので、スケジュールには余裕ができます。そうなると、売却先は一般の個人の方でも問題ありません。その場合は、通常の一戸建てやマンションの1室であれば、周辺相場の金額で売ることができます。
住替えの流れ
住替えで進めていく場合に、あなたが登場していただくタイミングは、以下となります。
①売却時
・不動産会社との媒介契約締結時
・入札結果の報告時(入札をする場合)
・買主との不動産売買契約締結時
・確定測量の立会い(売るものが一戸建てで、契約条件で必要な場合)
・引渡し
②購入時
・物件探し
・売主との不動産売買契約締結時
・引渡し
③仮住まいを借りる場合
・物件探し
・賃貸借契約締結時
例えば、住替え先物件が、土地から購入して注文住宅を建築するような場合は、より複雑な流れになってきます。その場合は、建築会社の選定や建物の予算計画、建築スケジュールなどもとても重要になります。
不動産売却はA社、購入はB社、仮住まいはC社、建築はD社などという風に、それぞれ別の会社に依頼をすることになると、あなたに大きな負担がかかる可能性がありますので、その場合は、家の売却から土地の購入、建築計画まで全ての流れをコーディネートしてくれる不動産の専門家に依頼をしたほうがいいでしょう。
ポイント
大きな負担がかかる可能性がありますので、その場合は、家の売却から土地の購入、建築計画まで全ての流れをコーディネートしてくれる不動産の専門家に依頼をしたほうがいいでしょう。
◆ポイント◆
・住替えは、売却と購入のタイミングを合わせるなど、段取りがとても重要
・仮住まいを利用するか、しないかによっても、売却方法が変わるため、あなたの希望に沿った住替えプランを立てる必要がある。
・住み替えでは、売却・購入・仮住まいの選定・建築会社の選定(建築する場合)など行わなければならないことが多いため、信頼のおける不動産の専門家に窓口を一本化することをお勧めする。