コラム
世田谷の借地権とは?所有権との決定的な違い 「同じ不動産」なのに、なぜ評価も扱いもここまで違うのか
- 2026.01.27
- カテゴリ:
不動産相続コラム
世田谷で不動産の相談をしていると、非常によく出てくる言葉があります。
「これって借地権なんですか?それとも所有権ですか?」
この質問が出る時点で、多くの方が “違いがよく分からないまま不動産を持っている” 状態です。
特に世田谷では、
・借地権付き建物
・底地
・所有権と借地権が混在するエリア
が多く、違いを理解しないまま相続・売却の話を進めると、ほぼ確実につまずきます。
この記事では世田谷における借地権とは何か、
そして 所有権との決定的な違い を、
実務目線で分かりやすく整理します。
そもそも「借地権」とは何か
借地権とは、他人の土地を借りて、その上に建物を建てて使う権利 のことです。
ポイントはここです。
・土地 → 借りている(地主のもの)
・建物 → 借地人のもの
つまり借地権とは、土地の所有権ではなく、利用権 です。
世田谷では、
・戦前・戦後から続く借地
・旧法借地権が残っている地域
が多く、親世代・祖父母世代から引き継がれた借地権が今も数多く存在しています。
所有権との「一番大きな違い」はここ
世田谷の借地権と所有権の決定的な違い は、次の一点に集約されます。
⇒ 土地を自由に処分できるかどうか
◆ 所有権の場合
・売却・賃貸・建て替えは原則自由
・他人の承諾は不要
・自分の判断で完結できる
◆ 借地権の場合
・売却・建て替えに地主の承諾が必要
・承諾料(名義書換料・建替承諾料)が発生することがある
・自分だけで完結しない
世田谷の借地権では、「自分の不動産なのに、自由に動かせない」という点が、最大の特徴です。
世田谷で借地権の評価が低くなりやすい理由
「同じ場所なのに、なぜこんなに価格が違うのか」
これは、世田谷で借地権を初めて売ろうとした人がほぼ必ず感じる疑問です。
理由は明確で、
・土地を所有していない
・地主との関係が前提になる
・将来の条件が読みづらい
という 不確実性 があるからです。
その結果、
・所有権価格の50〜70%程度
・場合によってはそれ以下
という評価になることもあります。
これは「世田谷だから安く見られている」のではなく、借地権という権利の性質そのもの によるものです。
相続の場面で違いが一気に表面化する
世田谷の借地権は、相続をきっかけに問題が顕在化する ケースが非常に多いです。
例えば、
・相続して初めて「借地だった」と知る
・地主との関係を誰も把握していない
・名義変更に承諾が必要と言われて戸惑う
所有権であれば、
・相続登記をすれば完結
ですが、借地権の場合は、
・地主との調整
・名義書換料の有無
・契約内容の確認
など、相続後にやるべきことが一気に増えます。
ここを知らずに放置すると、後から売却・整理が非常に難しくなります。
世田谷では「借地権=ダメ」ではない
ここで重要なことがあります。
借地権は、所有権より劣るものではありません。
世田谷では、
・立地が良い
・住宅地として成熟している
・長年問題なく利用されてきた
という借地権も多く、正しく理解し、正しく扱えば、十分に価値のある不動産 です。
問題になるのは、
・違いを理解していない
・所有権と同じ感覚で扱ってしまう
このミスマッチです。
世田谷の借地権は「所有権と同じと思った瞬間に失敗する」
世田谷における借地権と所有権の違いを整理すると、
・ 借地権は土地を「借りている権利」
・ 所有権のような自由度はない
・ 地主との関係が前提になる
・ 相続・売却時に違いが顕在化する
・ ただし、理解すれば活かせる不動産
という点に集約されます。
世田谷では、借地権が「特殊」なのではなく、借地権を知らないまま扱うことが危険 なのです。
もし今、
・借地権か所有権か曖昧
・相続した不動産が借地かもしれない
・将来どうなるのか不安
という状態なら、それは 一番最初に整理すべきポイント です。