コラム
親から相続したマンションの1室の有効活用方法
- 2022.08.04
- カテゴリ:
不動産相続コラム
世田谷区で親から相続したマンションの1室を有効活用したい場合について、考えていきましょう。
活用方法
世田谷区で相続したマンションの一室の活用方法は、以下のようなパターンが考えられます。
◆リフォームをして、自分自身で住居として利用する
【利用方法例】
・自宅として居住する
・セカンドハウスや倉庫として利用する
(事務所利用は、マンションの管理規約によってはできない場合あり)
【メリット】
・自分のものとして今後も自由に利用し続けることができる
【デメリット】
・水回りなどの設備が古い場合、多額のリフォーム費用がかかる場合がある
◆大規模なリフォームはせずにクリーニングだけ行い、そのままの状態で賃貸する
【賃貸方法例①】
・汚れや経年劣化が気になる壁紙だけを張り替えて、設備関係はそのままで賃貸に出す
(建物の築年数が浅い、経年劣化があまり見られないなど部屋の状態がよい場合に検討)
【メリット】
・リフォーム工事費用がそれほどかからない
・初期投資が少ない中で、有効活用ができる
【デメリット】
・特になし
【賃貸方法例②】
・借主にリフォーム工事を負担してもらう形の賃貸をする
(建物がかなり古い場合に検討)
【メリット】
・リフォーム工事費用がそれほどかからない
・初期投資が少ない中で、有効活用ができる
【デメリット】
・賃料は周辺相場よりも低くなる
◆リフォームを行い、賃貸する
【賃貸方法例】
・キッチン、トイレ、風呂などの水回り関係を含めた設備等のリフォームをして、居住用不動産として賃貸する
【メリット】
・設備関係がリニューアルされるので、長期的な賃貸収入が見込める
・多少建物が古くても、周辺相場に近い賃料を見込める可能性がある
【デメリット】
・初期投資費用がそれなりにかかる
・投資回収するまで時間がかかる
有効活用にかかる費用
世田谷区で相続したマンションの1室の有効活用にかかる主な費用としては以下のものが挙げられます。
【必ず発生するもの】
・建物内にある残置物の撤去費用
・相続登記費用(相続で取得した場合)
・固定資産税、都市計画税
・建物の火災保険料
【賃貸募集をする場合に発生するもの】
・室内のクリーニング費用
・不動産仲介業者への仲介手数料(募集家賃の0.5〜1ヶ月分+消費税)
【その他】
・リフォーム工事費用(リフォームをする場合)
・融資関係費用(リフォームや建替えで融資を利用する場合)
有効活用検討の流れ
マンションの1室の場合は、共同住宅となるため、管理規約に沿った形での運用が基本となります。ほとんどの分譲マンションは居住用が専用と管理規約で定められているため、事業用(事務所や店舗など)としての賃貸は難しいことが多いです。ですので、有効活用を検討する場合には、基本的には居住用の賃貸として検討することになります。
またマンションの築年数や、室内の状態によっても最善な賃貸方法が変わってきます。まだ購入したばかりのマンションや、築浅のマンションであればそれほどリフォームをしなくても、そのままの状態で貸せる場合もあります。
多少築年数が経過していたとしても、水回り設備が問題なく使えるようであれば、壁紙だけを張り替えて、賃貸に出すことも可能です。実際に現地を不動産会社に見てもらって、どの程度のリフォーム工事が必要なのかをまずは判断すべきでしょう。
相談する不動産会社については、地域の不動産賃貸を専門で取り扱っている会社に相談をすれば、周辺の賃料相場やどのぐらいまでリフォーム費用をかけるべきかなどのアドバイスをしてもらえます。最も大切なのは、予算計画と収支シミュレーションです。実際にその活用をするにあたって、初期投資費用がどのぐらいかかって、どのぐらいの期間で投資回収ができるのか。また毎月手元に残る賃料収入は自分が希望したものになっているのか。ある程度、自分の希望する条件が実現できそうであれば、リフォーム工事に着手する、賃貸募集を開始するなど、具体的に有効活用を進めていく形となります。
マンションの1室を有効活用するにあたって用意しておきたい資料、書類など
・世田谷区で相続したマンションの1室の有効活用方法を検討するにあたってご用意いただきたいもの
□ 最新年度の固定資産税の課税明細書
□ 部屋の間取り図(あれば)
・賃貸借契約締結時にご用意いただきたいもの
□ 認印
□ 部屋の鍵
□ 顔写真付き身分証明書(運転免許証やパスポートなど)
ポイント
・マンションの1室は、管理規約に沿った形での運用が基本となるため、居住用での活用となることが多い
・室内の状態によっては、それほどリフォームをしなくても賃貸することができる
・賃貸プランを検討する上では、予算計画や収支シミュレーションがとても重要