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親から相続した1棟の賃貸物件の有効活用

  • 2022.08.09
  • カテゴリ: 不動産相続コラム

世田谷区で親から相続した1棟の賃貸物件(賃貸併用住宅やアパート、ビルなど)を有効活用したい場合について、考えていきましょう。

活用方法

 世田谷区で相続した1棟の賃貸物件の活用方法は、以下のようなパターンが考えられます。

◆そのまま継続して賃貸運用を続ける
 【メリット】
 ・今までどおり、継続して賃料収入が得られる
 【デメリット】
 ・建物が古い場合、賃料下落や空室の増加、維持費増額による収益の減少が考えられる

◆一旦、立退きをして建物を大規模改修(リフォーム)する、建替える
 【メリット】
 ・建物を更新することで、次世代の人が相続しやすくなる
 ・大幅な相続税対策が見込める
 ・魅力ある建物を計画することで長期的な賃料収入が見込めるようになる
 【デメリット】
 ・立ち退きに時間と費用が多大にかかる可能性がある
 ・初期投資額が大きくなるため、投資回収するまでに時間がかかる
 ・長期的に大きな借入をしなくてはならない

有効活用にかかる費用

 世田谷区で相続した1棟の賃貸物件の有効活用にかかる主な費用としては以下のものが挙げられます。

【必ず発生するもの】
・相続登記費用(相続で取得した場合)
・固定資産税、都市計画税
・建物の火災保険料

【継続して賃貸募集をする場合に発生するもの】
・空いている部屋のクリーニング費用、原状回復費用
・不動産仲介業者への仲介手数料(募集家賃の0.5〜1ヶ月分+消費税)

【その他】
・大規模改修(リフォーム)工事費用(大規模改修(リフォーム)工事をする場合)
・解体、建替工事費用(建替えをする場合)
・立ち退き費用(建替えをする場合)
・融資関係費用(リフォームや建替えで融資を利用する場合)
・建物の登記費用(建替えをする場合)

有効活用検討の流れ

 世田谷区で1棟の賃貸物件を取得し、そのまま継続的に賃貸を続ける場合は、まずはレントロール表(賃貸状況の一覧表)を作成することをお勧めします。レントロール表とは、どの部屋をいくらの家賃で貸しているか、賃貸借期間はどのぐらいか、敷金や保証金などの預かりがあるかなどを一覧の表にしてまとめたものです。

 併せて、1年間の賃料収入と1年間に発生している費用も表にまとめてみましょう。

 エクセルなどの表計算ソフトを利用して、自分がわかるように簡易的に作成するだけでも十分です。改めて賃貸の状況を把握・整理することで、今後やるべきことが見えてきます。ご自身では難しいという場合は、弊社のような不動産コンサルティング会社にご相談いただければ、すぐに作成することは可能です。

 もし長期間、空いてしまっている部屋が複数ある場合は、賃料や募集方法を見直すか、部屋を改修するかなど、抜本的な対策が必須です。建物が築15年以上経過していて、過去に一度も屋上の防水工事や外壁工事などの大規模修繕工事を行っていない場合は、建物の寿命を延ばしていくためにも、大規模修繕工事の検討をすることも考えましょう。
 
 また建物が老朽化していて、入居者も半分以下になっている状況の場合は、建替えを検討することも考えられます。ただし、建替えの場合は、入居者を全員退去させる必要があるため、残っている入居者の立ち退きに費用と時間がかかる場合があります。
 
 新たに建築計画をする際には、建築の予算以外に、立退きにかかる費用も予算計上しておき、全体的なスケジュールも綿密に練らなくてはなりません。
 
 さらにこうした規模の大きな建替え事業は、借入額も当然大きくなりますし、長期的な賃貸運用計画になることは間違いありません。相続税の大きな節税対策にはなりますが、その一方で、長期にわたる大きな借入金の返済の負担も少なくないので、将来、この賃貸不動産の後継者となる人とも相談をして、慎重に進めていく必要があります。

1棟の賃貸物件を有効活用するにあたって用意しておきたい資料、書類など

・世田谷区の1棟の賃貸物件の有効活用方法を検討するにあたってご用意いただきたいもの
□ 最新年度の固定資産税の課税明細書
□ 建物の建築図面(あれば)
□ 土地の測量図(あれば)

・賃貸借契約締結時にご用意いただきたいもの
□ 認印
□ 建物の鍵
□ 顔写真付き身分証明書(運転免許証やパスポートなど)
ポイント
・取得した1棟の賃貸物件を継続して賃貸運用を行う場合には、レントロール表や収支表を作成するなどして、まずは現状の状況を把握することが重要
・建替えを検討する際は、入居者の立ち退きに多大な費用と時間がかかる可能性もあるため、それも考慮した計画とする必要がある
・大きな借入をして建て替えを行う場合は、将来、この賃貸不動産の後継者となる人と話をしながら慎重に進めるべき
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