コラム
世田谷の借地権、旧法と定期借地権の違いとは? 「同じ借地権」だと思っていると、判断を大きく誤る2つの制度
- 2026.01.30
- カテゴリ:
不動産相続コラム
世田谷で借地権の相談をしていると、意外と多い誤解があります。
「借地権って、結局どれも同じじゃないんですか?」
「旧法も定期借地権も、借りている点では一緒ですよね?」
確かにどちらも「土地を借りて建物を使う」 という点では同じです。
しかし実務では、
⇒ 旧法借地権と定期借地権は“まったく別物”
と言っていいほど、相続・売却・将来の扱いが大きく変わります。
特に世田谷では、
・昔から残る旧法借地権
・近年増えてきた定期借地権
が混在しており、違いを理解していないと判断を誤りやすいエリアです。
旧法借地権と定期借地権の基本的な違い
まずは、根本的な違いを整理します。
◆ 旧法借地権
・1992年(平成4年)以前の契約
・借地法(旧法)が適用
・世田谷に非常に多い
◆ 定期借地権
・1992年以降に制度化
・契約期間満了で必ず終了
・近年の分譲・開発で増加
この時点で最大の違いは、
⇒ 「終わりがあるか、ほぼ終わりがないか」
という点です。
決定的な違いは「更新があるか、ないか」
◆ 旧法借地権
旧法借地権の最大の特徴は、
・更新が半永久的に続く
・借地人の権利が非常に強い
という点です。
実務では、
・地主からの終了はほぼ不可能
・借地人が使い続けられる前提
で扱われます。
世田谷では、祖父母の代から続く借地権が、今も問題なく更新され続けているケース が多く見られます。
◆ 定期借地権
一方、定期借地権は真逆です。
・契約期間が明確
・原則として更新なし
・期間満了で土地を返還
例えば、
・一般定期借地権:50年以上
・建物譲渡特約付借地権:30年以上
いずれも、「終わることが前提」 の借地権です。
売却・評価での扱いはまったく違う
世田谷で最も差が出るのが、売却時の評価と難易度 です。
◆ 旧法借地権の売却
・長期利用が前提
・買主も安心して検討できる
・地主との関係性が重要
評価は、
・所有権価格の60〜70%前後(条件により上下)
世田谷では、旧法借地権の方が売却しやすいケースも珍しくありません。
◆ 定期借地権の売却
定期借地権は、
・残存期間が価格に直結
・期間が短いほど評価が下がる
・買主が限定されやすい
特に世田谷では、「あと何年使えるのか?」が最重要ポイントになります。
⇒ 同じ立地でも、残存期間次第で“売れにくい不動産”になる可能性がある
これが定期借地権の現実です。
相続の場面での違いはさらに大きい
相続時における違いも、世田谷では非常に重要です。
◆ 旧法借地権を相続する場合
・更新前提で使い続けられる
・将来像が比較的描きやすい
・相続後も選択肢が多い
◆ 定期借地権を相続する場合
・残存期間の確認が必須
・期間満了後は建物をどうするか問題
・相続人が使えない可能性もある
「相続したはいいけど、数十年後には必ず返す土地」
という前提を、相続人全員が理解しておく必要 があります。
世田谷で一番危険なのは「同じ借地権だと思うこと」
実務で本当に多い失敗がこちらです。
・借地権だから売れると思っていた
・建て替えできると思っていた
・子どもにそのまま残せると思っていた
しかし、
・それが旧法なのか
・定期借地権なのか
によって、結果は大きく変わります。
⇒ 旧法と定期借地権は、同じ借地権でも“将来の性質が正反対”
この認識がないまま判断すると、ほぼ確実に後悔につながります。
世田谷の借地権は「旧法」か「定期」かで未来が変わる
世田谷における旧法借地権と定期借地権の違いを整理すると、
・ 旧法は更新前提・終わりが見えにくい
・ 定期借地権は必ず終わりが来る
・ 売却のしやすさが大きく異なる
・ 相続後の選択肢にも決定的な差が出る
・ 同じ借地権と思うのが一番危険
という点に集約されます。
世田谷では、
⇒ 借地権かどうか ではなく、どの種類の借地権か?
を最初に整理しなければ、正しい判断はできません。
もし今、
・借地権の種類が分からない
・契約書が古い・見当たらない
・相続や売却を考えている
という状況なら、それは 一番最初に確認すべきテーマ です。