コラム
世田谷区の空き家を放置した結果、売却が難しくなった事例 「まだ売れるはず」が通用しなくなった瞬間
- 2026.01.25
- カテゴリ:
不動産相続コラム
世田谷区で空き家を相続した方から、最初によく聞く言葉があります。
「世田谷区だから、いざとなれば売れると思っていました」
確かに世田谷区は、都内でも不動産需要が高く、“放置しても価値が下がりにくい”と思われがちなエリア です。
しかし実務の現場では、放置したことで“売れるはずの空き家が、売りにくい不動産に変わってしまった”という事例を数多く見てきました。
この記事では、世田谷区で実際に起きた「空き家放置 → 売却困難」になった典型事例 を通じて、何が起きるのか、なぜそうなるのかを整理します。
【事例①】管理不足で「管理不全空き家」扱いになったケース
相続後、「今は使わないから、そのままでいい」と判断し、ほぼ管理をしなかったケースです。
◆起きたこと
・雑草が伸び放題
・雨どい破損・外壁劣化
・近隣から世田谷区へ苦情
結果として、
・行政から指導
・管理不全空き家扱い
・固定資産税の優遇解除リスク
が現実的になりました。
◆売却への影響
・「行政指導が入っている物件」として説明が必要
・買主の印象が悪くなる
・価格交渉が不利になる
⇒ 立地は良くても、“管理状態”で敬遠される物件 になってしまいました。
【事例②】建物劣化が進み、想定外の解体費が発生したケース
相続後5年以上、定期的な換気・点検を行わなかったケースです。
◆起きたこと
・雨漏りによる柱・梁の腐食
・シロアリ被害
・床の沈み
売却前の調査で、
「安全上、このままでは引き渡せない」
「解体前提」
という判断になりました。
◆売却への影響
・解体費:200万〜300万円超
・想定していた売却益が大幅に減少
・急いで売る必要が出て条件が悪化
⇒ 「古家付きで売れるはず」が完全に崩れた事例 です。
【事例③】税制優遇の期限を逃し、手取りが激減したケース
「まだ売らなくていい」と判断し、数年放置してから売却を検討したケースです。
◆起きたこと
・空き家の3,000万円特別控除の期限切れ
・売却はできたが、譲渡所得税が発生
◆売却への影響
・税額で 数百万円単位の差
本人いわく「知らなかっただけで、こんなに違うとは思わなかった」
⇒ 価格は変わらなくても、“手取りが大きく減った” 典型例です。
【事例④】共有名義のまま放置し、話が進まなくなったケース
兄弟姉妹で相続し、「そのうち話し合おう」と数年放置したケースです。
◆起きたこと
・それぞれの生活環境が変化
・売りたい人・残したい人の対立
・感情的な対立に発展
・売却への影響
・合意形成に時間がかかる
・市場が良いタイミングを逃す
・結果的に買取しか選択肢がなくなる
⇒ 放置は“時間”だけでなく“関係性”も悪化させる ことを示す事例です。
【事例⑤】「世田谷区だから大丈夫」が判断停止につながったケース
最も多いのがこのケースです。
・管理は最低限
・売却も賃貸も決めない
・相談もしない
結果として、
・建物劣化
・税負担増
・選択肢減少
が同時に進行し、相談に来た時には、
「できることが、ほぼ残っていない」
という状態になっていました。
⇒ “何もしなかったこと”が最大の判断ミス になった例です。
世田谷区の空き家は「放置しても売れる」わけではない
世田谷区で空き家を放置した結果、売却が難しくなった事例に共通しているのは、
・ 管理を軽く見ていた
・ 判断を先送りしていた
・ 相談するタイミングを逃していた
という点です。
世田谷区の空き家は、
・価値がある
・だから放置しやすい
・でも放置すると一気に厄介になる
不動産です。
「売れなくなった」のではなく、「売りやすい状態を自分で壊してしまった」というケースがほとんどです。
もし今、何年も空き家のまま
・管理は最低限
・そのうち考えようと思っている
という状況なら、それは すでに“売却が難しくなる入り口”に立っている可能性があります。