コラム
相続税について税理士に相談するときの準備物リスト 〜世田谷区の相続相談で後悔しないために〜
- 2025.08.07
- カテゴリ:
不動産相続コラム
親が亡くなり、世田谷区の実家を相続することになった。
あるいは、将来に備えて今のうちに相続税の相談をしておきたい。
そう思って税理士に相談しようとしても、
「何を持っていけばいいのか分からない」と戸惑う人がとても多いのです。
相続税の申告には、非常に多くの資料や情報が必要です。
そして、相談の段階でしっかり準備しておけば、
税理士との面談もスムーズに進み、時間も費用も最小限に抑えることができます。
今回は、世田谷区の不動産や金融資産を相続する方に向けて、
税理士に相談する前に用意しておきたい準備物リストとその理由を、5部構成で分かりやすく解説します。
【第1部】相続税の相談の流れと世田谷区ならではの事情
■ 相続税申告のタイムリミットは「10ヶ月」
被相続人(亡くなった人)が亡くなった日から10ヶ月以内に、
相続税の申告と納税を済ませなければなりません。
たとえば、世田谷区のように不動産価格が高いエリアでは、
「相続税がかかると思っていなかった」というご家庭でも、
基礎控除を超えて課税対象となるケースが増えています。
■ 世田谷区特有の課題
・不動産の評価額が高く、節税対策が必要
・古い登記のままになっている土地が多い
・地価が高いため小規模宅地等の特例をどう使うかが重要
相続税の相談は、地域の事情に詳しい税理士にするのが鉄則です。
世田谷区に強い税理士であれば、現地事情や評価減の可能性なども踏まえて、
有利な申告方法を一緒に考えてくれるでしょう。
【第2部】最低限そろえておきたい基本書類リスト
相談の際、必ず必要になる「基本資料」は以下の通りです。
これらを持参するだけでも、税理士の対応はグッと具体的になります。
■ 被相続人に関する書類
・被相続人の死亡診断書(コピー)
・除籍謄本・改製原戸籍(出生から死亡まで)
・住民票の除票(世田谷区役所で取得可能)
■ 相続人に関する書類
・相続人全員の戸籍謄本
・世田谷区内・外の住民票(続柄確認用)
・印鑑証明書(遺産分割協議書提出時に必要)
■ 不動産関係
・固定資産税課税明細書(毎年4月頃、世田谷区から送付)
・登記簿謄本(全部事項証明書)
・公図・地積測量図などの資料(法務局で取得)
■ 預貯金・金融資産
・銀行口座の残高証明(死亡日時点)
・株式・投資信託の明細
・貸金庫がある場合はその内容のリスト
【第3部】あると便利!税理士が喜ぶ追加資料とは?
以下のような資料を揃えておくと、
相続財産の評価がスムーズに進み、節税対策もしやすくなります。
■ 土地の評価を下げるための情報
・路地状敷地、旗竿地の図面
・世田谷区の都市計画道路予定図(評価額減少の可能性あり)
・借地権・借家権などの契約書写し
■ 建物に関する資料
・建物の平面図や建築確認済証
・築年数がわかる資料(登記簿謄本・工事契約書など)
・修繕履歴や設備のリスト
■ 生前贈与・保険などの資料
・贈与契約書・贈与税の申告書の控え
・生命保険の証券や満期金のお知らせ
・教育資金贈与や住宅取得資金贈与の記録
これらがあることで、「見落としによる追加課税」や、
「使えるはずの特例を使い忘れる」といった失敗を防ぐことができます。
【第4部】世田谷区での相続相談の注意点
■ 地価が高い世田谷区は、不動産評価が肝
世田谷区では、「現地調査」や「地形・間口・奥行き」などの要因で評価額が変動します。
地価の高い地域(成城・三軒茶屋・代田など)では、評価減の可能性も大。
税理士に相談する前に、
・現地の写真(外観・間口・道路状況)
・地図(Googleマップや住宅地図)
を用意しておくと、評価の精度が高まります。
■ 不動産以外の資産もチェック
・家庭用財産(美術品・貴金属・骨董品など)
・名義預金(相続人の名義でも実質は被相続人の財産)
これらは、申告漏れになりやすいので要注意。
世田谷区では古くからの地主さんや資産家が多いため、
広範囲にわたる財産の調査が必要なケースもあります。
【第5部】相続税相談のための準備チェックリスト
・被相続人の死亡診断書・戸籍・住民票をそろえたか?
・相続人全員の戸籍・住民票・印鑑証明を用意したか?
・固定資産税明細書、登記簿謄本、公図を入手したか?
・銀行・証券口座の残高証明を取ったか?
・生前贈与や保険金の記録を整理したか?
・土地・建物の図面や修繕履歴があるか?
・世田谷区の評価減要素(間口・奥行・都市計画など)を調査したか?
・家庭用財産・名義預金・貸金庫の確認をしたか?
・税理士に提出する資料をファイルにまとめたか?
準備が9割。世田谷区の相続税相談は計画的に
税理士に相続税の相談をするとき、
「何を聞かれるか分からない」と不安になるものです。
でも、今回ご紹介したように、
世田谷区の不動産・金融資産・相続人情報を網羅的に準備しておくことで、
相談の精度は格段に高まります。
そして、準備ができていればいるほど、
税理士も積極的に節税策や手続きの提案をしてくれるでしょう。
不安なまま税理士に行くより、
このブログの内容を参考に、一つ一つ資料を集めてみてください。
「早めの準備」が、納税額の削減や家族の安心につながります。
世田谷区で相続に悩む方は、地域に詳しい専門家に相談しながら、
安心の相続税申告を目指していきましょう。